SketchUp による Information Model を取込み、 LayOut で Drawing として表現する上で、LayOut の寸法線はどこまでカスタマイズ可能なのか? さまざまな 2D-CAD ではかなり細かな設定が可能ですが LayOut で 2D-CAD 的 Drawing 表現がどこまで対応できるのか検証してみたものです。
上記の寸法線は LayOut で 1/50 程度の Drawing を表現する上でカスタマイズしたものです。それぞれ選択すると、[寸法スタイル]と[形状スタイル]そして[フォント]ダイアログで表示される内容は同じですが、上の寸法線は、下の寸法線と比較すると、引出し線の両端部 a と b の部分がゼロとなっています。
[寸法スタイル]で設定可能なのは、ダイアログにあるとおり、寸法値の表示位置(ラインの内側・上・外側)、寸法値が小さい時の表現方法、単位の表示の有無、縮尺、長さの単位と精度、角度の単位と精度などです。
[形状スタイル]ダイアログでは、寸法線の線種・太さ・スタイル・両端のマーカーの種類とサイズ、文字部分の背景色(塗りつぶし)などが設定できます。
そして、寸法値自体のテキストの色やフォントの種類・サイズ・フォントの色・書式などは、[フォント]ダイアログで設定です。
これまでのダイアログでは、寸法線の引出し線の設定は見当たりません。当初はこの部分は設定できないものとあきらめていたのですが・・・
実は寸法線は、右クリックしてコンテクストメニューから[分解]すると、複数のパーツに分解できます。それぞれのパーツは LayOut の [ライン] と [テキスト] なので、寸法線の引出し線部分も、単に [ライン] で構成されていることがわかります。
分解せずに、この引出し線部分の [ライン] の [形状スタイル] を設定する為には、まず、寸法線を選択して ダブルクリックします。(SketchUp の グループの中に入るイメージです)
寸法値の部分をダブルクリックするとやり易いと思います。
ダブルクリックした直後は、全ての構成要素が選択された状況ですが、この状況であれば引出し線部分のみを左右個別に選択可能です。(なにも無いところをクリックしてしまうとグループの外に出てしまうのでご注意を・・)
引出し線のみを選択できたら、あとは[形状スタイル]ダイアログで、端部のマーカー(開始矢印/終了矢印)とそのサイズをカスタマイズします。
上記の通り、見た目はちょっとわかりづらいですが、開始矢印側 (a側) はプルダウンの一番上 (マーカーなし) 、終了矢印側 (b側) はプルダウンの一番下 (端点から延長方向に同じ線) が設定されています。要するに、引出し線と寸法線の交点のマーカーが、単に延長線で、その大きさが設定されているわけです。はみ出す部分を無くしたい場合は数値をゼロにするか、開始矢印側と同じく、プルダウンから一番上を選択します。
あとは、a側ですが、拡大してよく見ると、端点を示す水色のポイントが2つ表示されています。この部分の内部的なしくみはわかりませんが、端点部分の水色のポイントは、マウスでドラッグして位置を変更できるので、コチラ側はなるべく拡大して、好みの位置に変更するという状況です。左右独立しているので、両端の位置を合わせてカスタマイズ完了です。
出来あがった、オリジナル寸法線は、スクラップブック化しておきましょう。スポイトでこの寸法線のフォーマットを吸い取ってから、寸法線コマンドを実行すると、以降は同じ書式で寸法線が描画可能です。
SketchUp 2015 から採用された LayOut のラベル機能とあいまって、Information Modeling された 3D Object を LayOut で Drawing 表現可能となり、これは実務レベルでも新たなワークフローとなってきています。
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